24時間化け物に監視されて生きる地獄
これこそが視点死刑の一番恐ろしく厄介な問題で私は24時間彼に監視されている状態である。
何をやるんでもかれの視点が足を引っ張った。何を観るんでも彼の視点が邪魔をした。
私の中に植え付けられた彼以外のものは何一つ受け付けなかった。
喜びも悲しみも苦しみも憎しみも何一つ受け付けなかった。
本を読んでいる時も、映画を観ているとき時も、ゲームをしている時も、こうして文章を打ち込んでいる時でも彼の視点が邪魔をした。
例えば音楽を聴いて感動した瞬間に彼の視点を感じるわけである。自然景色をみて感動した時でも彼の視点を感じるわけである。
逆に何かネガティブな感情を感じたときにでも彼の視点を感じるのであった。
アプリオリにつまり、なによりも先行して彼の視点を感じるわけで、自分の中に殆ど何も残らない。彼の視点によって全て打ち消されるわけである。
これは紛れもなく地獄である。
勉強はそんなに出来る方ではなかったが、物覚えも酷く悪くなりPCもろくに打てない人間になってしまった。彼の視点が邪魔をするからである。
人間生きていれば悩み事の1つや2つもつだろうが自分も例外でなくある問題を抱えているがその問題に取り掛かろうとすると、視点が邪魔をして問題解決に集中出来ないのであった。
辛いことや悲しい事にあった時でも彼の視点が邪魔をした。何もしてない時でも彼の視点が邪魔をした。
とにかくありとあらゆること全ての事柄に関していちいち彼の視点が邪魔をした。
自分の事に集中できないのである。
こんな地獄他にないのではないか?
世界中で私1人だけがかかえている問題ではないのか。
視点死刑懲役25年。私はこんな地獄に25年間も耐えて生きてきたわけである