いちいちいちゃもんつけてきて鬱陶しい性格
彼はいちいちいちゃもんつけてくる鬱陶しい性格の持ち主だった。
ことあるごとにいちゃもんつけてきた。
マンガを読んでいるとき、テレビを見ているとき、友達と談笑しているときなどいちいちいちゃもんをつけてくるのである。
それが一回や二回ならまだしも会うたびにそうなのだから此方は気持ちがげんなりしてくる。
そしてそのいちゃもんが視点として心の中に残ってしまった。
彼が側にいなくても私に向けられた否定的観念が事あるごとに私の足を引っ張る。
おかげで私は何も出来なくなってしまった。もちろん明るい時期もあったがそれは、彼に対して抱いている観念をほぼ完璧に抑圧していたからである。
私は常に彼の視点に警戒し、緊張状態を強いられた。なんとなく薄暗い靄の中を歩いているような、気の晴れない感覚は中学の終わりぐらいからあったと思う。
明るいキャラを演じつつもなんとなく全てが終わってしまったような感覚、薄暗い霧の中を1人さ迷い歩いている感じとでもいうか、友達と楽しんでいるのだが素直に楽しめない、常にどこか自分を制御し第三者的視点を持ちながら楽しんでいる感じとでもいうか、素直に楽しみに没頭出来ないのであった。